2013年12月7日土曜日

衆議院が防空識別圏を撤回を要求:…中国人は反発

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ロイター 2013年 12月 6日 19:36 JST
http://jp.reuters.com/article/jpchina/idJPTYE9B506F20131206

中国、日本の防空圏撤回法案採択を批判

[北京 6日 ロイター] -
 中国外務省は6日、尖閣諸島(中国名・釣魚島)を含む東シナ海上空に設定した同国の防空識別圏について日本の衆院が撤回を求める決議を採択したことを批判した。

 同省の洪磊報道官は定例記者会見で、中国は東シナ海に防空識別圏を設定する権利を有しており、妥当で合法な行動だと説明。

 「この問題に関して日本はばかげたことを言う権利はない。
 中国は断固として抗議する。
 日本が今すべきことはこうした誤った行動や挑発をやめることだ」
と語った。

 衆院は中国の危険な行為に抗議。
 「現状を変えようとする(中国政府の)一方的な試み」を容認できないとして法案を採択した。


サーチナニュース  2013/12/07(土) 14:27 

【中国BBS】衆議院が防空識別圏を撤回を要求…中国人は反発

  衆議院の6日午後の本会議で、中国の防空識別圏設定に抗議し、即時撤回を求める決議が採択された。防空識別圏に尖閣諸島(中国名:釣魚島)上空が含まれているため、
 「わが国の領土主権への重大な侵害行為と断じざるを得ず、到底容認できない」
と中国を非難した。

  米国のバイデン副大統領が訪日した際、日本は米国と共同で中国による防空識別圏の撤回を求める共同声明を出すことを期待したが、見送られた経緯がある。
 中国メディアによれば、米国側は「撤回」ではなく、あくまでも「容認しない」との表現にこだわったとの報道もある。

  衆議院で中国の防空識別圏を即時撤回求める決議が採択されたことについて、中国大手検索サイト百度の掲示板を覗いてみると、中国のネットユーザーからは、

  「日本が先に識別圏を撤回すれば、わが国は44年後に撤回を検討してやるよ」
  「日本人は気が狂ったか? いったい自分のことを何様だと思っているんだ?」

  など、反発するコメントが非常に多く寄せられたが、中国からすれば当然の反応であろう。
 決議には決議で返すべきという意見もあり、

  「中国でも国民投票を行い、日本を琉球諸島から追い出そう。
 そして日本がアジア太平洋地区の平和と安定を壊さないよう呼びかけよう」
  「中国人も、靖国神社を取り壊し、天皇が中国に謝罪するよう求める決議を採択すべき」

  など、いずれも強硬なコメントが並んだ。
 日本はあくまでも中国の防空識別圏を撤回するよう求めていく構えだが、米国が民間航空会社に飛行計画提出を勧告し、撤回要求を事実上放棄したことで中国の防空識別圏が既成事実化してしまう可能性が高い。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年12月7日  
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2013-12/07/content_30827226.htm

 中国の防空識別圏、日米の痛い所をつく

 中国が防空識別圏設定を発表すると、日、米、豪、カナダなどが騒ぎ立て、日米両国は非難や抗議とともに、軍用機を派遣して挑発を行い、そのメディアもそろって中国を攻撃し、「名ばかりの存在」とからかう声まである。
 こうした尋常でない反応は却って中国が日米の痛いところをつき、彼らが飛び上がったことを証明している。

 これらの騒ぎから、彼らの非難はまったく筋が通らないだけでなく、まったくあやふやなことに気づく。
 彼らの最初の非難は、中国の航空識別圏は「一方的に設定したもので、合法的ではない」というものだが、どの国の航空識別圏が他国または国際社会の同意を経たものか?
 米国は航空識別圏の創始者だ。1959年に航空識別圏を発表した際、誰の意見を求めたか?日本は1959年に米国から航空識別圏を移管後、1972年と2010年に一方的に航空識別圏を拡大したが、どの国の意見を求めたか?
 中国はこれらの先例に従って航空識別圏を設定したまでで、なぜ日米などの同意を得る必要があるのか?
 これが横暴な論理でなければ何なのか?
 中国には「統治者が好き勝手なことをやる一方で人民の自由を制限する」ということわざがあるが、まさにその通りだ。

 中国に対する2番目の非難は、中国の航空識別圏の設定が地域の緊張を激化したというものだが、周知の通り、東中国海の緊張は日本政府が不合法に釣魚島(日本名・尖閣諸島)を国有化したことに由来し、日本政府は今でも釣魚島に領有権争いが存在することを認めていない。

 次に中国が航空識別圏を発表後の3日以内にまずは米国、次に日本が軍用機を出動させた。
 こうした挑発を意味する行動こそ東中国海の情勢を悪化させている原因だ。

 中国に対する3番目の非難は、中国の軍事力の近代化が「地域のパワーバランスを崩しつつある」というもので、そのため、米国が「アジア太平洋に重心を移し、アジア太平洋のリバランスをとる」という。
 米国の東南アジアの同盟国も米国によって中国とバランスをとるのを期待している。指摘しておかなければならないのは、アジア太平洋地域の軍事力はこれまでバランスが取れていたことなどなかった。
 米国はアジア太平洋から離れたことはなく、東アジア地域でずっと軍事的覇者の地位にあった。
 中国の軍事力強化はアヘン戦争以来、貧しさと弱さが積み重なり崩れた国内外の力の長期的なバランスを是正し、「リバランス(再均衡)」を実現する過程でもある。これこそ日米が憂慮していることだ。
 しかし中国はそれを恐れて軍事力を強化しないわけにはいかない。

 中国の正当な防衛措置に対し、西側は「非平和的台頭」と非難を浴びせる。
 だが中国が日米に言いたいのは、中国の「平和的台頭」は、「屈辱をバネにした台頭」ではない。我々が求めているのは互いに尊重し合う平等な待遇だ。
 日米は「平和的台頭」を縄にして中国人民の手足を縛ろうとし、中国が国の核心的利益を損なう苦渋を飲むと思わないほうがいい。



「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年12月7日
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-12/07/content_30827209.htm

 日米の歩調に乱れ 安倍首相、苦しい立場に

 中国が東中国海に設定した防空識別圏は日本の強い反発を招いている。
 日本新華僑報(電子版)は5日、中国の防空識別圏に対する日米の歩調は初めは一致していたが、その後、相違が明らかになった、その根本的な原因は日米の国家戦略の共存が難しいためだと伝えた。

 ヘーゲル米国防長官は11月24日、「中国が防空識別圏を設定しても、米国の同地域におけるいかなる軍事行動も変わらない」とし、日米安全保障条約第5条が釣魚島(日本名・尖閣諸島)に適用されるとの認識を改めて示した。

 翌25日、米爆撃機「B52」2機が中国当局に事前通報しないまま、中国の防空識別圏に進入した。

 26日、ヘーゲル米国防長官は日本の小野寺五典防衛相と、ケリー米国務長官は岸田文雄外相と意見を交わし、中国の防空識別圏を認めない共通認識を確認し、共同でこれに対応することを改めて約束した。

 28日、自衛隊の戦闘機「F-2A」と「F-4EJ」が中国当局に通告なしに中国の防空識別圏に進入した。

 こうした動向から日米の歩調は一致しているようにみえたが、その後、両国の相違が浮き彫りになってきた。
 まず米国務省が書面で、一般論として米国政府は米航空会社に対し、外国の飛行計画提出に関する要求に従うことを推奨すると発表。日本政府が本国の民間航空会社に中国に飛行計画を事前通報しないよう求めているのとは対照的だ。
 そしてバイデン米副大統領が日本を訪問し、防空識別圏に関する安倍首相の3つの要求を退けた。

 読売新聞は11月30日、安倍首相は来日するバイデン米副大統領と中国に防空識別圏の撤回を求める共同文書を発表すると報じた。
 しかし、共同声明の発表や中国に防空識別圏の撤回を求める、航空会社が中国に飛行計画書を提出しないよう日米で統一の立場をとるという安倍首相が提示した3つの要求はいずれもバイデン米副大統領に退けられた。

 その一方で日米の言動に対し、中国は理由も根拠もある回答を行い、断固として国家の主権を守っている。

 米軍機2機が北京時間11月26日に中国の東中国海防空識別圏に進入し、釣魚島区域を通過したことについて、中国軍はその全行程を監視し、速やかに識別を行い、米軍機の機種を特定した。
 中国国防部は、「中国側は『東中国海防空識別圏航空機識別規則公告』に従い、防空識別圏内のいかなる航空機の活動に対しても識別を行う。中国には関連空域を有効に管轄する能力がある」と強調した。

 日本が東中国海の防空識別圏を認めず、識別圏に釣魚島区域が含まれているのが不満なことについて、中国外交部は、釣魚島及びその附属島嶼は古来より中国固有の領土であり、中国の東中国海防空識別圏がこの区域を含むのはまったく合理的かつ合法的で、日本側がこれを批判する権利はないと強調した。

 「つかみ所がない米国 日本は苦しい立場に
との見出しで、あるメディアが日米の相違について報じた。
 しかし同文章は、オバマ政権の「戦略的リバランス」と安部政権の「国の正常化実現」という2つの国家戦略を考察すると、日本の「苦しい立場」は米国に「つかみ所がない」のが原因ではなく、両国の国家戦略は共存が難しいためであることに気づくと指摘する。


サーチナニュース  2013/12/09(月) 14:10
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1209&f=national_1209_011.shtml

日本が防空識別圏の撤回を要求も…中国は反発=中国版ツイッター

  中国が設定した防空識別圏の即時撤回を求める決議が衆議院で採択されたことに対し、中国の全国人民代表大会外事委員会は7日、「わが国の防空識別圏について、日本にはつべこべ言う権利はない」と反発し、「東シナ海での緊張を高めているのは日本だ」と主張する声明を発表した。

  全国人民代表大会外事委員会は、中国が東シナ海に設定した防空識別圏は「合理的かつ合法であり、国際法と国際的慣例に合致している」と主張し、日本は一切の挑発行為を直ちに停止せよと要求した。

  中国側の声明に対して、中国の簡易投稿サイト・微博ユーザー上の反応を見てみると、

  「口で言うだけで何になる。もっと実際的な方法を取れ」
  「具体的な行動はないのか? いつも抗議だけで意味あるのか?」

  など、抗議の声明を発表するだけでは手ぬるいとの意見が非常に多く寄せられた。中国政府の反応は毎回“強く抗議する”、もしくは“強烈な不満を表明する”などにとどまっているため、多くの微博ユーザーのあいだで不満が募っていることが分かる。

  一方、衆議院で防空識別圏の即時撤回を求める決議が採択されたことを、日本による挑発ととらえたユーザーもいて、

  「小日本はわれわれが先に手を出すように仕向けているに違いない」

  とのコメントもあった。中国のネット上では日中間の戦争はもう間近との見方が多いが、中国から手を出すべきではないとの意見が支配的であり、このコメントには自重を促す意味もあるのかもしれない。

  結局のところ、中国政府のこうした声明は、中国国内で抱える多くの矛盾から国民の視線をそらせるためである場合が多く、寄せられたコメントの中にもその点を見透かしているものが散見された。





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