『
サーチナニュース 2013/12/16(月) 16:46
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1216&f=national_1216_014.shtml
中国で食糧自給に「危機感」、専門家の指摘も相次ぐ
中国共産党の中央経済工作会議が13日に閉幕した。
同会議は毎年開催され、翌年の経済政策の重点を決める重要会議だ。
計6項目が発表された2014年の「主要任務」の筆頭に、「食糧の安全保障を適切に保障」が挙げられた。
中国政策科学研究会、国家安全政策委員会、北京大学が14-15日に共催した第12回国家安全フォーラムも、「食糧と国家安全」がテーマだった。
中国では過去10年にわたり豊作が続いているが、今後についての危機感をにじませる発言が相次いだ。
2013年の中央経済工作会議は14年の主要任務として、
「国家の食糧の安全を適切に保障すること」、
「地方政府の債務リスクを防止・抑制すること」、
「地域の協調と発展を積極的に促進すること」、
「民生事業の保障と改善への注力」、
「対外開放のレベルを不断に高めること」
の6項目を挙げた。
「食糧の安全保障」については
★.「かならず自らを主とすること。
国内に立脚し、生産力を確保すること。
適度な輸入を行い、科学技術で国家の食糧安全戦略を支えること」、
★.「穀物の自給と食糧の絶対安全を基本的に実現すること」
などの考えを示した。
11年の中央工作会議が示した12年における5つの「主要任務」では、「『(農村・農業・農民の活性化を図る)三農工作』をしっかりと行い、農産品の供給保障能力を増強すること」が挙げられたが順位は2番目だった。
12年の中央工作会議でも「農業の基礎を固め、農産品の供給を保証すること」が挙げられたが2番目だった。
13年の工作会議では、「農業」問題を「食糧と関連する国家の安全」問題の一部として、食糧問題そのものを主要任務の筆頭とした。
14-15日行われた第12回国家安全フォーラムも、食糧問題をテーマとした。中国ではしばらく前から、「耕作地1億2000万6000ヘクタールの確保と食糧自給率95%」が「絶対防衛ライン」とされている。
穀類、豆類、イモ類などの「主食生産」については2013年に歴史上初めて6億トンを超えることが予想されている。
しかし主食類の輸入は2012年時点で7000万トンに達した。輸入は年々増え続けている。
つまり中国の主食類自給率はすでに「絶対防衛ライン」を割り込んで、90%以下に落ち込んだことになる。
一方で、「耕作地1億2000万6000ヘクタール」については、諸説があり、「すでに1億ヘクタール程度。
しかも、生産性が高い耕地は6000万ヘクタールあまりしかない」と考える研究者もいる。
中国社会科学院の栄誉学部委員である谷源洋氏は、不動産開発、工業化の推進、都市化の加速などで、耕作地の確保はさまざまな「挑戦」を受けているとして、土地管理、土地利用の節約、土地利用効率の向上を厳格に実施せねばならないとの見方を示した。
ただし、共産党の理論面における支柱のひとつである中央党校に所属する研究者の曾業松氏は、「食糧の安全保障」を単純に耕作地の確保に結びつけるのは、視野が狭い考え方だと批判。
山林の開発や農業の大規模化、工業化、科学技術の導入などで、農業生産を支援していくべきと述べた。
中国工程院の袁隆平院士と、袁院士の助手である黄崎氏は「種子の安全」に言及。
「インドは国内で栽培する綿花種子が米国企業に抑えられしまい、主導権を喪失した」と指摘し、「たった1粒の種子で、大国が転倒することもある」と論じた。
』
『
ロイター 2013年 12月 25日 04:27 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTJE9BN02520131224
中国共産党、食料自給率と最低耕地面積の維持確認=国営テレビ
[北京 24日 ロイター] -
中国共産党は習近平総書記(国家主席)も加わった農業政策をめぐる会議で、食料自給率を維持し、必要最低水準とされる耕地面積を確保する方針を確認した。
市場原理の導入を拡大するとの一部の観測を否定する格好となった。
中国中央テレビ局(CCTV)が報じたところによると、都市開発が進む中、
全国で少なくとも1億2000万ヘクタールの耕地面積を維持する方針を決めた。
エコノミストなどからはこの最低水準を放棄し95%の食料自給率の目標も緩和して、国際市場をより活用すべきとの指摘が出ていた。
CCTVは自給率目標については具体的に言及していないが、食料の自給は引き続き中国の食料安全保障上の鍵となるとしている。
また今回の会議では高収入の専門的な農家を育成し、地方でのサービスやインフラの改善に取り組む方針を決定した。
』
_