『
レコードチャイナ 配信日時:2014年1月2日 16時35分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81266&type=0
日本と韓国のPM2.5問題、自国の大気汚染が原因、中国のせいではない―中国環境保護部
●1日、中国環境保護部の朱建平氏はこのほど、日本や韓国で問題になっているPM2.5は中国が原因なのではなく、自国の大気汚染が原因だと主張した。写真は大気汚染で白く染まる北京の円明園。
2014年1月1日、中国紙・東方早報によると、中国環境保護部環境監督測定総ステーションの朱建平(ジュウ・ジエンピン)副所長は12月31日、日本や韓国で問題になっている微小粒子状物質PM2.5は中国が原因なのではなく、自国の大気汚染が原因だと主張した。
朱副所長は、
「スモッグが通常大気中で拡散するには厳しい条件が必要だ。
スモッグは穏やかな風あるいは微風状態で発生するものであり、こうした状況で大気中の汚染物質が遠くまで拡散することはない」
と説明。
「もし遠くへ拡散できるのであれば、スモッグなど存在しないはずだ」
と指摘した。
さらに朱副所長は、汚染物質の拡散距離について、
「中国、日本、韓国、米国の科学者が現在も研究を続けているが、伝播経路が複雑であるため、明確な結論はまだ出ていない」
と述べると同時に、中国の環境科学研究院と日本の公害研究所、韓国の環境科学研究院が協力して、東アジア地域における汚染物質の長距離拡散について研究していることも明らかにした。
ただし、
「主要な汚染物質は現地で発生したものである」
と断定し、北京の大気汚染のように外部からの汚染物質が一定の割合を占めるものの、主要な汚染物質は北京で発生していることを例に挙げ、
「その責任は現地が負うべきだ」
と訴えた。
』
『
朝鮮日報 記事入力 : 2014/01/02 11:55
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/01/02/2014010201476.html
中国発スモッグと黄砂で元日からどんより
1日、中国発の大気汚染物質の流入に加え「冬の黄砂」までが飛来し、韓国の空が白くかすんだ。
黄砂は主に春に発生し、冬の黄砂は珍しい。
環境部(省に相当)と気象庁によると、先月30日から31日にかけてモンゴルや中国の東北地方で発生した黄砂が北西の風に乗って飛来し、1日早朝から韓国の西海岸や内陸地方に影響を与えた。
この黄砂と大気汚染物質の影響で、1日の首都圏と仁川・ペンニョン島の粒子状物質(PM10)平均濃度は1立方メートル当たり106-159マイクログラムと、大気環境基準(1立方メートル当たり100マイクログラム)を上回った。
ソウル市は同日、黄砂で大気質が悪化したことを受け、予定より1時間早い午後10時にソウル市庁前広場のスケートリンク営業を終了した。
環境部と気象庁は、2日早朝にも薄い黄砂が韓国の上空を通過し、PM10の濃度が一時的に上昇する可能性もあると予測している。
ただ、午前中に北西寄りの風が吹くため、1日平均のPM10濃度は「普通(1立方メートル当たり31-80マイクログラム)」レベルになると見込んでいる。
■黄砂は土ぼこり、スモッグは大気汚染物質が原因
黄砂は中国やモンゴルの砂漠地帯の土ぼこりが強風に乗って飛来したものだ。
主に3-4月の春季に飛来するが、冬にも時おり発生する。
気象庁によると、1908年から昨年にかけてソウルで最も多く黄砂が観測された月は4月(140日)で、その次が3月(77日)だったが、1月にも8日観測されている。
これに対し、PM10と霧が混ざり合ってできるスモッグは、中国の石炭暖房や車の排気ガスなどが原因の大気汚染物質が韓半島(朝鮮半島)に飛来し、発生する。
暖房の使用が多い冬の発生頻度が高い。
飛来したのが中国発の汚染物質が混ざったPM10なのか、それとも黄砂なのかは、大気中に含まれる微小粒子状物質(PM 2.5)の割合で判別できる。
一般的に、黄砂の土ぼこりの粒の方が大気汚染物質よりも大きいため、PM 2.5の比率が高ければ大気汚染物質、低ければ黄砂となる。
今回、大気汚染物質中のPM 2.5の比率は37-53%で、典型的な黄砂の特性を示した。
黄砂ではなく中国発の汚染物質が多く含まれている場合は、PM 2.5の比率が68-79%とはるかに高くなる。
■今冬は大気質が一層悪化
春に飛来することが多い黄砂が今年は早くも冬に飛来し、今冬は大気質の悪化が特に懸念される。
前の冬に比べPM10の濃度が高くなる日が7倍以上に増え、さらには黄砂までが例年より早く飛来し、大気汚染が一層深刻化している。
特に、今冬に中国で発生したスモッグは広範囲で持続期間が長いという特徴がある。
国立環境科学院・大気環境研究課のホン・ユドク課長は
「空がかすんでいる日は、高齢者や体の弱い人、呼吸器疾患患者は外出を控え、外出する場合はマスクを着用するのが望ましい」
と助言している。
』
『
ロイター 2014年 01月 4日 12:49 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYEA0300V20140104
アングル:中国の大気汚染対策、「しわ寄せ」は上海に
●1月3日、中国政府による北京周辺での大気汚染対策に伴って河北省では製鉄所の閉鎖が加速しているが、上海の周辺地域では鉄鋼生産が拡大している。写真は上海上空を覆うスモッグ。昨年12月撮影(2014年 ロイター/Aly Song)
[北京 3日 ロイター] -
中国政府による北京周辺での大気汚染対策に伴い、同国の鉄鋼生産の中心地である河北省では製鉄所の閉鎖が加速している。
しかし一方で、上海の周辺地域では鉄鋼生産が拡大しており、上海が政府の環境対策の「しわ寄せ」を受ける可能性が懸念されている。
北京と隣接する河北省での環境規制の厳格化は、上海周辺の製鉄所だけでなく、セメント工場やガラス製造工場にとっても新たな成長機会となっている。
北京や河北省の都市では過去一カ月間の大気汚染は比較的改善したが、上海や東部沿岸部では汚染を示す指数が過去最悪を記録している。
上海でも昨年に鉄鋼生産量は10%以上削減されたが、隣接する江蘇省などでは小規模の製鉄所が生産を拡大している。
国家統計局によると、2013年末時点の鉄鋼生産量は河北省では大幅に減少した一方、上海に近い江蘇、安徽、浙江の各省では拡大した。
マッコーリー・グループのアナリスト、グレアム・トレイン氏は
「河北省で公害が減っても、今度は上海で増える。
明らかなのは、中国の鉄鋼生産量は非常に多いということだ」
と述べた。
環境問題の専門家らは、北京など中国北部の主要都市での大気汚染対策は、製鉄所やセメント工場、火力発電などの移転を意味するに過ぎないと指摘。
移転先として有力なのは比較的経済発展が遅い内陸部で、上海に近い地域も含まれるという。
過去には、中国で最も汚染度の高い都市の一部は河北省にあり、省都である石家荘市では2013年の初め、大気汚染が悪化しすぎて指数が数値化できないこともあった。
中国政府は大気汚染問題の解決に向けた新たな総合計画を9月に発表。
エネルギー消費に占める石炭の割合を減らし、原子力や天然ガスの利用を増やすとともに、汚染を引き起こしている老朽化した製鉄所やセメント工場、アルミ精錬所を閉鎖するなど幅広い対策を示した。
河北省も2020年までに粗鋼の生産量を8600万トン削減する方針を明らかにしている。
これは昨年の生産量の約4割に相当する。
一方、河北省に次いで鉄鋼生産能力が最も高い江蘇省では、2012年の生産量は前年比8%増の7420万トンに上り、国内全体の10.35%を占めた。
<セメントなども生産拡大>
河北省では11月のセメント生産量が前月から20%減少。
2013年1─11月では前年比1.82%減となった。
一方、江蘇省では11月の生産が前月から8.3%増加し、1─11月では前年比8%増となった。
このほか、江蘇省と浙江省を含む長江デルタ地域での製造活動が、上海の大気汚染を悪化させる可能性も懸念されている。
浙江、江蘇、安徽の各省では、2013年1─11月の銅・アルミニウム製品の生産量が2桁台の増加を示した。
中国政府系調査会社「安泰科」のアナリスト、FengJuncong氏は
「需要拡大や堅調な経済を受け、銅・アルミニウム製品の生産は伸びている」
と指摘。
その上で
「製造活動や製錬能力の拡大が、上海のスモッグ悪化の一因となっている可能性もある」
と述べた。
(David Stanway記者、翻訳:本田ももこ、編集:宮井伸明)
』
『
[ 1/4 23:07 NEWS24]
http://news24.jp/nnn/news89072479.html
深刻化する中国・大気汚染とその対策は
深刻な大気汚染に悩まされている中国では、2013年9月に国務院が「大気汚染防止計画」を発表するなど緊急対策を急いでいる。
計画によると、2017年までに全国の都市平均で汚染物質「PM2.5」の濃度を2012年に比べて10%削減すると発表。
また、大都市圏である北京市周辺では同25%削減、上海市周辺では同20%削減、南部の広州市周辺では同15%削減とそれぞれの地域で目標を掲げている。
目標達成に向け、具体的な対策内容も発表した。
全国的には「石炭を加工する小規模工場の閉鎖」「粉じんをまき散らす工事現場の管理」「車の排ガスの管理」「汚染を引き起こすと考えられる産業について参入制限を厳しくする」などの4項目を柱としている。
また、北京市では、汚染が特に深刻な場合はナンバープレートによる通行制限を設定、上海市ではクリーンエネルギーを使用した公共交通機関の導入や小規模な石炭工場の閉鎖など、各地でも緊急対策を設定した。
現地報道(人民ネット)によると、この大気汚染防止に向け、中国政府は2013年から5年間に約1兆7500億元(約29兆7500億円)の関連投資をすることを明らかにしているという。環境保護省では、これにより、中国全体のGDP(=国内総生産)が2兆元近く押し上げられる経済効果を予測。
農業を除く業種で合計200万人の雇用が生まれる見通しとされている。
しかし、これら緊急対策が発表された2013年9月以降も、汚染の深刻さは増している。
前回の冬までは、中国国内でも特に北京市など石炭の暖房を使う北部が深刻とされてきたが、2013年12月6日には南部の上海でもPM2.5が観測史上過去最悪となる、1立方メートルあたり600マイクログラム以上を記録するなど、汚染は中国全土に広がりを見せている。
2013年11月の現地報道では、上海市内のある病院では気管支系などの患者数が2割増えたともいわれている。
さらに、足元では緊急対策による経済面での負の影響も出てきた。
現地報道によると、河北省では政府の政策などで小規模の鉄鋼工場などが閉鎖されたため、職を失った労働者が急増。
専門家は
「この政策によって出た、瞬間の雇用問題は簡単には解決できない」
としている。
これまでマスクをしなかった層までもがマスクを着用し、空気清浄機の売れ行きが急増するなど、国内でも急激に関心が高まっている中国の大気汚染。
現在、発表されている対策は一方で場当たり的な側面も否めず、「経済成長を持続させながらの大気汚染対策」は依然、先行きが不透明なままだ。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年1月6日 22時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81389&type=0
インドの大気汚染、中国より深刻
=「中国と運命共同体」「比較相手がインドだけとは」―中国版ツイッター
2013年12月19日、人民網など中国メディアによると、インドでは大気汚染による健康被害が深刻化している。
インドでは「屋外の大気汚染」が5大死因の一つに上げられており、その死者は2000年からの10年間で52万人増えたという。
首都・ニューデリーでは、大気汚染が原因による死者が1時間に1人の割合に達している。
インド紙ヒンドゥスタン・タイムズは
「インドが中国を上回る分野が一つだけある。それは大気汚染だ」
と自嘲気味に報じている。
専門家は自動車の排気ガスが大気汚染の最大の原因と分析している。
このニュースを受け、「中国版ツイッター」と呼ばれる短文投稿サイトにはコメントが書き込まれている。以下は、その一部。
●.「運命共同体だね」
●.「ああ、比較相手がインドだけとは…」
●.「効果的な解決に向け、協力できるはず」
●.「経済成長を取るか健康的な生活環境を取るか、われわれの選択が試されている。
その答えは隣国インドが教えてくれているよ」
』
_