●挑発的な防空識別圏 【図解】日中の防空識別圏 〔AFPBB News〕
レコードチャイナ 配信日時:2013年11月28日 15時43分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79747&type=0
<防空識別圏>中国は日本への圧力をやめるべき―英紙
2013年11月27日、英紙フィナンシャル・タイムズは、
「中国は日本への圧力をやめるべき」
と題した社説を掲載した。
同社の中国語版サイト・FT中文網が伝えた。
以下はその概要。
日本と中国による東シナ海の無人島をめぐる争いは危険なレベルまでヒートアップしている。
中国政府は 先週末、尖閣諸島を含む東シナ海上空に「防空識別圏」を設定したと発表した。
このことは、日本政府に対する圧力を徐々に増やすという、中国政府の戦略が継続して行われていることを示すものだ。
中国政府による今回の措置は、
日本政府が自国の領空とみなす地域で航空機による定期的な巡回を行っていることに対抗するものだ。
日中間で武力衝突が起きる可能性が高まっている。
その衝突が突発的なものであろうとなかろうと。
中国政府が尖閣諸島問題にどのような主張を持っていようと、今回の措置は愚かしいものだ。
中国政府が認めるかどうかにかかわらず、
尖閣諸島は、沖縄の一部として1945年から72年まで米国の統治下にあった期間を除く100年以上もの間、日本の管理下に置かれてきた。
中国政府は恫喝という手段でこうした現状を改めようと試みている。
中国政府が国際法において自国に理があると確信しているのなら、国際仲裁に判断を委ねるべきだ。
自国の主張の正当性を深く信じる日本政府は、中国政府が仲裁結果に従うという確証を得られるのであれば、仲裁に同意するであろう。
そうしないのであれば、日中両国は以前の状態、すなわち争いを脇において将来的な解決に期待するという状態に戻らざるを得ない。
しかし中国政府が望んでいるのはそのような結末ではないだろう。
中国政府は、尖閣問題を米国と日本の間に打ち込んだ「くさび」と見なしているのであろうが、それは無責任なゲームだと言わざるを得ない。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年11月28日 21時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79778&type=0
英紙社説の「偏向報道」に反論の声=客観性欠き不当に中国を非難―中国紙
2013年11月28日、環球時報は、英紙フィナンシャル・タイムズが「中国は日本への圧力をやめるべき」との題で掲載した26日付社説に対し、中国のネットユーザーや専門家が「偏向報道だ」と非難の声を上げていると伝えた。
社説では、尖閣諸島(中国名・釣魚島)は戦時中に日本側が盗みとったものだと主張する中国に対し、日本側は1895年にこの無人島を合法的に日本の領土に編入し、以後100年以上も管轄下においてきたと指摘。
中国による防空識別圏設定について、「中国はどう喝という手段で現状を変えようと試みている」と述べた。
こうした論調に対し、ネットユーザーから非難の声が上がっている。
●.「英国人は偽善ぶるのが得意なようだ。
この論調に従えば、たとえ盗まれたものでも、20年、50年、100年たてば、盗んだ側の所有物となる。
本当の持ち主に対し『盗まれて50年たったのだから、君が望む望まないにかかわらず、もう君のものではないのだよ』とでも言えというのだろうか」
●.「なぜ貴紙は、日本がすでに1960年代に識別圏を設定していたことを無視するのか。
過去の過ちを否定し続ける隣国に対し、中国政府がとった措置は国民を守るためだけのものであるのに」
社説では、中国政府があたかも尖閣諸島に主権争いが存在すると日本側に認めさせようとしていると論じている。
また、中国政府が国際法において自国に理があると確信しているのなら、国際仲裁に判断を委ねるべきだとも強調している。
復旦大学の国際問題専門家、沈逸(シェン・イー)氏は環球時報の取材に対し、
「こうした論調は、メディアとしての立場を逸脱するものだ」
と指摘した上で、
「中国は第一次大戦から第二次大戦まで戦勝国でありながら、領土問題においては被害国だ。
同じ失敗を二度と繰り返すことはできない。
英国は古くからの強国だが、正義を実践したことはなかった」
と非難。
日本については、
「歴史問題を一貫して認めない特殊な国だ。
中国の釣魚島を不法支配するのは、背後に米英の支持があるからだ」
と述べた。
フィナンシャル・タイムズ関係者は、環球時報の取材に対し、社を代表する見解ではないと断った上で、
「記事の趣旨は、尖閣諸島をめぐる争いがヒートアップして武力衝突に発展するような事態を避けるため、日中双方が冷静になり、対話を通じて理知的な解決を模索すべきだというものだ」
と述べた。
復旦大学の沈逸氏は、
「メディアには論評の自由があるが、読者にも判断力がある。
西側メディアは世論をもって読者を惑わそうとするが、それは容易なことではない」
と述べた。
』
『
サーチナニュース 2013/11/28(木) 13:40
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1128&f=politics_1128_003.shtml
英紙が「中国は愚か」と論じる…中国は「客観的でない」と反発
中国が東シナ海に防空識別圏を設定したと発表したことに対し、英紙フィナンシャル・タイムズは26日、社説で「中国は日本に対する挑発をやめるべきだ」と論じた。
中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は28日、「フィナンシャル・タイムズの社説は日本側の立場に偏っている」と批判したうえで、尖閣諸島が日本領だとする前提そのものが間違っていると主張した。
フィナンシャル・タイムズは、中国が防空識別圏の設定を発表したことで日中が衝突する可能性が高まったとする一方で、日本が100年以上も前から尖閣諸島を実効支配している現状に対し、恫喝で変更を試みようとする中国のやり方は「愚かだ」と切り捨てた。
環球時報は、「フィナンシャル・タイムズの社説が客観的な立場でないことに多くの人びとが失望を覚えた」と反論し、フィナンシャル・タイムズのウェブサイトには多くのユーザーから疑問のコメントが寄せられていると報じた。
復旦大学国際問題専門家の沈逸氏はフィナンシャル・タイムズの社説に対し、
「わが国は領土問題は国際法によって解決されると信じていた。
わが国は第二次世界大戦の戦勝国であるはずなのに、領土問題において得ることができたのは敗北だけだった」
とし、
「われわれは二度と同じ轍を踏まない」
と主張した。
』
英フィナンシャル・タイムズ紙の第2報を。
『
JB Press 2013.11.29(金) Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39314
尖閣諸島問題、中国もさすがにやり過ぎたか?
(2013年11月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
筆者は1年ほど前、フィリピンのアルバート・デルロサリオ外相の執務室にいた。
当時、日本の首相の座を目指していた安倍晋三氏が平和憲法を改正するという公約を実行に移して「再軍備」したら、フィリピン政府はどう言うかと聞いてみた(実際には、日本は既に完全に軍備しているが、憲法が自衛以外の目的での武器の使用を禁じている)。
外相はきっと、それは遺憾な行為だと答えると思っていた。
再軍備は中国を激しく刺激するだけでなく、マニラでも北京やソウルと同様、レイプや市民の虐殺がよく起きた日本のフィリピン侵略の記憶が生々しいからだ。
ところが、そんなことは全くないと外相は言った。
「我々は再軍備を大いに歓迎する。
我々は地域で均衡を保つ要因を探しており、日本は重要な均衡要因になり得る」
今週、中国と日本が東シナ海に浮かぶ島嶼を巡り危険なにらみ合いを繰り広げるなかで、インドネシア外相も同意を示したこの発言が筆者の頭をよぎった。
中国は先週末、日本で尖閣諸島、中国で釣魚島として知られる島嶼を含む「防空識別圏(ADIZ)」の設定を発表し、多くの人を驚かした。
こうした防空圏の設定は珍しいことではない。
日本と米国も含め、多くの国が設定している。
だが、中国の動きは挑発的だ。
中国の防空圏は日本のそれと重なっているからだ。
今後、この空域に入る航空機は中国政府当局に通告しなければならず、さもなければ詳細不明の「防御的緊急措置」に直面すると中国政府は話している。
安倍首相はこの動きを非難し、中国の防空圏設定には正当性がないと述べた。
米国政府も強く抗議し、米国の不満を強調するために中国政府に事前通告せずにB52爆撃機2機を送り込み、防空圏内を飛行させた。
日本の大手民間航空会社2社は当初、中国の要請に従ったが、日本政府からの圧力を受け、27日から再び、中国当局に通告せずに防空圏内を飛行している。
中国の狙いは、地上の現実――この場合は空の現実か――を変えることのようだ。
中国が新たに設定した防空圏は、昔から続く、日本による尖閣諸島の実効支配に挑戦するものだ。
日本はこれらの島嶼を1895年に領土に組み込んだが、中国はそれが違法だとしている。
短期的には、中国政府は島嶼の主権が係争中だということを日本に認めさせたいと思っている。
(日本は領土問題があることを認めるのを拒んでいる)
より長期的には、中国は日本と米国の間にくさびを打ち込もうとするかもしれない。
米国政府は島嶼の主権については立場を取らないが、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象だと述べている。
これは、尖閣諸島が攻撃された場合、米国が日本の救助に出動することを意味する。
だが、米国政府が本当に、いくつかの不毛の岩礁を守るために米国人の命を危険にさらすかどうか疑うのは中国だけではないはずだ。
表面的には、中国はいいケンカをふっかけた。
日本に対する圧力を強め、地域的な野心を宣伝する方法として、まさに同じことをするよう中国に助言する人もいるだろう。
結局、日本は地域で好かれておらず、日本の戦時中の残虐行為の多くについて屁理屈をこねる修正主義者と見なされている安倍首相の下では特にそうだと言うこともできるかもしれない。
米国政府は、日本と韓国がうまく付き合うことを切に望んでいる。
ところが両国はほとんど口も利かない仲だ。
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は、安倍首相が日本の歴史について「より誠実」な態度を示すようになるまで会談を拒んでいる。
そして日本の代わりに、盛大な中国訪問を行った。
■中国を警戒し、日本に接近するアジア諸国
しかし、その他のアジア諸国は、日本の帝国陸軍に苦しめられた国でさえ、同じ恨みを抱いていない。
中国が領有権の主張について強引さを増すなか、フィリピン、ベトナム、インドを含む多くのアジア諸国は、台頭する中国への警戒心を強めている。
これらの国は米国に働きかけ、アジアに戻る「ピボット」を促した。
さらに、多くの国は外交的にも、自国経済に対する重要な――場合によっては最も重要な――投資家である日本に近づいた。
安倍首相は前例のない微笑攻勢で、就任1年目に東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国すべてを訪問した。
日本企業は政府の支援を受け、インドネシア、フィリピン、ミャンマーでの存在感を一気に高めた。
最近まで中国の勢力圏にしっかりと入っていたミャンマーは、西側諸国に国を開放し、中国の外交的支配から抜け出した。
中国に対するヘッジは、商業的なものだけではない。
フィリピン、ベトナムを含む多くのアジア諸国は米国との軍事協力を拡大している。
日本はフィリピン政府に、中国と領有権を争う海域を警備するための巡視船を提供しており、同じことをするためベトナム政府と協議している。
韓国でさえ、中国の新たな防空圏に強く抗議した。
■フィリピン支援でソフトパワーの欠如を露呈
台風30号「ハイヤン」がフィリピンを襲った後の数日間では、中国のソフトパワーの欠如が目立った。
米国は空母ジョージ・ワシントンを派遣し、日本は1000人の自衛隊員と多額のお金を送り込んだ。
たった10万ドルという中国の当初の支援金は、ケチで狭量だと広く非難された。
中国経済が成長するに従い、常に近隣諸国が気に入るとは限らない形で中国の地域的足跡も大きくなるのは至極当然だと言えるかもしれない。
何しろ古くは1823年の「モンロー・ドクトリン」で、米国は中南米に対する欧州諸国の干渉を許さないと宣言している。
日本では、中国の行動は、安倍首相が日本が自らに課した集団的自衛の禁止を解除したり、いずれ平和憲法を捨てたりすることを容易にするかもしれない。
地域の指導者たちが安倍首相の国家主義的な心情を好きかどうかにかかわらず、
多くの人は首相がひるまないことを願うことだろう。
By David Pilling
© The Financial Times Limited 2013. All Rights Reserved. Please do not cut and
』
【*****新中華帝国の暴走*****】
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79747&type=0
<防空識別圏>中国は日本への圧力をやめるべき―英紙
2013年11月27日、英紙フィナンシャル・タイムズは、
「中国は日本への圧力をやめるべき」
と題した社説を掲載した。
同社の中国語版サイト・FT中文網が伝えた。
以下はその概要。
日本と中国による東シナ海の無人島をめぐる争いは危険なレベルまでヒートアップしている。
中国政府は 先週末、尖閣諸島を含む東シナ海上空に「防空識別圏」を設定したと発表した。
このことは、日本政府に対する圧力を徐々に増やすという、中国政府の戦略が継続して行われていることを示すものだ。
中国政府による今回の措置は、
日本政府が自国の領空とみなす地域で航空機による定期的な巡回を行っていることに対抗するものだ。
日中間で武力衝突が起きる可能性が高まっている。
その衝突が突発的なものであろうとなかろうと。
中国政府が尖閣諸島問題にどのような主張を持っていようと、今回の措置は愚かしいものだ。
中国政府が認めるかどうかにかかわらず、
尖閣諸島は、沖縄の一部として1945年から72年まで米国の統治下にあった期間を除く100年以上もの間、日本の管理下に置かれてきた。
中国政府は恫喝という手段でこうした現状を改めようと試みている。
中国政府が国際法において自国に理があると確信しているのなら、国際仲裁に判断を委ねるべきだ。
自国の主張の正当性を深く信じる日本政府は、中国政府が仲裁結果に従うという確証を得られるのであれば、仲裁に同意するであろう。
そうしないのであれば、日中両国は以前の状態、すなわち争いを脇において将来的な解決に期待するという状態に戻らざるを得ない。
しかし中国政府が望んでいるのはそのような結末ではないだろう。
中国政府は、尖閣問題を米国と日本の間に打ち込んだ「くさび」と見なしているのであろうが、それは無責任なゲームだと言わざるを得ない。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年11月28日 21時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79778&type=0
英紙社説の「偏向報道」に反論の声=客観性欠き不当に中国を非難―中国紙
2013年11月28日、環球時報は、英紙フィナンシャル・タイムズが「中国は日本への圧力をやめるべき」との題で掲載した26日付社説に対し、中国のネットユーザーや専門家が「偏向報道だ」と非難の声を上げていると伝えた。
社説では、尖閣諸島(中国名・釣魚島)は戦時中に日本側が盗みとったものだと主張する中国に対し、日本側は1895年にこの無人島を合法的に日本の領土に編入し、以後100年以上も管轄下においてきたと指摘。
中国による防空識別圏設定について、「中国はどう喝という手段で現状を変えようと試みている」と述べた。
こうした論調に対し、ネットユーザーから非難の声が上がっている。
●.「英国人は偽善ぶるのが得意なようだ。
この論調に従えば、たとえ盗まれたものでも、20年、50年、100年たてば、盗んだ側の所有物となる。
本当の持ち主に対し『盗まれて50年たったのだから、君が望む望まないにかかわらず、もう君のものではないのだよ』とでも言えというのだろうか」
●.「なぜ貴紙は、日本がすでに1960年代に識別圏を設定していたことを無視するのか。
過去の過ちを否定し続ける隣国に対し、中国政府がとった措置は国民を守るためだけのものであるのに」
社説では、中国政府があたかも尖閣諸島に主権争いが存在すると日本側に認めさせようとしていると論じている。
また、中国政府が国際法において自国に理があると確信しているのなら、国際仲裁に判断を委ねるべきだとも強調している。
復旦大学の国際問題専門家、沈逸(シェン・イー)氏は環球時報の取材に対し、
「こうした論調は、メディアとしての立場を逸脱するものだ」
と指摘した上で、
「中国は第一次大戦から第二次大戦まで戦勝国でありながら、領土問題においては被害国だ。
同じ失敗を二度と繰り返すことはできない。
英国は古くからの強国だが、正義を実践したことはなかった」
と非難。
日本については、
「歴史問題を一貫して認めない特殊な国だ。
中国の釣魚島を不法支配するのは、背後に米英の支持があるからだ」
と述べた。
フィナンシャル・タイムズ関係者は、環球時報の取材に対し、社を代表する見解ではないと断った上で、
「記事の趣旨は、尖閣諸島をめぐる争いがヒートアップして武力衝突に発展するような事態を避けるため、日中双方が冷静になり、対話を通じて理知的な解決を模索すべきだというものだ」
と述べた。
復旦大学の沈逸氏は、
「メディアには論評の自由があるが、読者にも判断力がある。
西側メディアは世論をもって読者を惑わそうとするが、それは容易なことではない」
と述べた。
』
『
サーチナニュース 2013/11/28(木) 13:40
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1128&f=politics_1128_003.shtml
英紙が「中国は愚か」と論じる…中国は「客観的でない」と反発
中国が東シナ海に防空識別圏を設定したと発表したことに対し、英紙フィナンシャル・タイムズは26日、社説で「中国は日本に対する挑発をやめるべきだ」と論じた。
中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は28日、「フィナンシャル・タイムズの社説は日本側の立場に偏っている」と批判したうえで、尖閣諸島が日本領だとする前提そのものが間違っていると主張した。
フィナンシャル・タイムズは、中国が防空識別圏の設定を発表したことで日中が衝突する可能性が高まったとする一方で、日本が100年以上も前から尖閣諸島を実効支配している現状に対し、恫喝で変更を試みようとする中国のやり方は「愚かだ」と切り捨てた。
環球時報は、「フィナンシャル・タイムズの社説が客観的な立場でないことに多くの人びとが失望を覚えた」と反論し、フィナンシャル・タイムズのウェブサイトには多くのユーザーから疑問のコメントが寄せられていると報じた。
復旦大学国際問題専門家の沈逸氏はフィナンシャル・タイムズの社説に対し、
「わが国は領土問題は国際法によって解決されると信じていた。
わが国は第二次世界大戦の戦勝国であるはずなのに、領土問題において得ることができたのは敗北だけだった」
とし、
「われわれは二度と同じ轍を踏まない」
と主張した。
』
英フィナンシャル・タイムズ紙の第2報を。
『
JB Press 2013.11.29(金) Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39314
尖閣諸島問題、中国もさすがにやり過ぎたか?
(2013年11月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
筆者は1年ほど前、フィリピンのアルバート・デルロサリオ外相の執務室にいた。
当時、日本の首相の座を目指していた安倍晋三氏が平和憲法を改正するという公約を実行に移して「再軍備」したら、フィリピン政府はどう言うかと聞いてみた(実際には、日本は既に完全に軍備しているが、憲法が自衛以外の目的での武器の使用を禁じている)。
外相はきっと、それは遺憾な行為だと答えると思っていた。
再軍備は中国を激しく刺激するだけでなく、マニラでも北京やソウルと同様、レイプや市民の虐殺がよく起きた日本のフィリピン侵略の記憶が生々しいからだ。
ところが、そんなことは全くないと外相は言った。
「我々は再軍備を大いに歓迎する。
我々は地域で均衡を保つ要因を探しており、日本は重要な均衡要因になり得る」
今週、中国と日本が東シナ海に浮かぶ島嶼を巡り危険なにらみ合いを繰り広げるなかで、インドネシア外相も同意を示したこの発言が筆者の頭をよぎった。
中国は先週末、日本で尖閣諸島、中国で釣魚島として知られる島嶼を含む「防空識別圏(ADIZ)」の設定を発表し、多くの人を驚かした。
こうした防空圏の設定は珍しいことではない。
日本と米国も含め、多くの国が設定している。
だが、中国の動きは挑発的だ。
中国の防空圏は日本のそれと重なっているからだ。
今後、この空域に入る航空機は中国政府当局に通告しなければならず、さもなければ詳細不明の「防御的緊急措置」に直面すると中国政府は話している。
安倍首相はこの動きを非難し、中国の防空圏設定には正当性がないと述べた。
米国政府も強く抗議し、米国の不満を強調するために中国政府に事前通告せずにB52爆撃機2機を送り込み、防空圏内を飛行させた。
日本の大手民間航空会社2社は当初、中国の要請に従ったが、日本政府からの圧力を受け、27日から再び、中国当局に通告せずに防空圏内を飛行している。
中国の狙いは、地上の現実――この場合は空の現実か――を変えることのようだ。
中国が新たに設定した防空圏は、昔から続く、日本による尖閣諸島の実効支配に挑戦するものだ。
日本はこれらの島嶼を1895年に領土に組み込んだが、中国はそれが違法だとしている。
短期的には、中国政府は島嶼の主権が係争中だということを日本に認めさせたいと思っている。
(日本は領土問題があることを認めるのを拒んでいる)
より長期的には、中国は日本と米国の間にくさびを打ち込もうとするかもしれない。
米国政府は島嶼の主権については立場を取らないが、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象だと述べている。
これは、尖閣諸島が攻撃された場合、米国が日本の救助に出動することを意味する。
だが、米国政府が本当に、いくつかの不毛の岩礁を守るために米国人の命を危険にさらすかどうか疑うのは中国だけではないはずだ。
表面的には、中国はいいケンカをふっかけた。
日本に対する圧力を強め、地域的な野心を宣伝する方法として、まさに同じことをするよう中国に助言する人もいるだろう。
結局、日本は地域で好かれておらず、日本の戦時中の残虐行為の多くについて屁理屈をこねる修正主義者と見なされている安倍首相の下では特にそうだと言うこともできるかもしれない。
米国政府は、日本と韓国がうまく付き合うことを切に望んでいる。
ところが両国はほとんど口も利かない仲だ。
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は、安倍首相が日本の歴史について「より誠実」な態度を示すようになるまで会談を拒んでいる。
そして日本の代わりに、盛大な中国訪問を行った。
■中国を警戒し、日本に接近するアジア諸国
しかし、その他のアジア諸国は、日本の帝国陸軍に苦しめられた国でさえ、同じ恨みを抱いていない。
中国が領有権の主張について強引さを増すなか、フィリピン、ベトナム、インドを含む多くのアジア諸国は、台頭する中国への警戒心を強めている。
これらの国は米国に働きかけ、アジアに戻る「ピボット」を促した。
さらに、多くの国は外交的にも、自国経済に対する重要な――場合によっては最も重要な――投資家である日本に近づいた。
安倍首相は前例のない微笑攻勢で、就任1年目に東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国すべてを訪問した。
日本企業は政府の支援を受け、インドネシア、フィリピン、ミャンマーでの存在感を一気に高めた。
最近まで中国の勢力圏にしっかりと入っていたミャンマーは、西側諸国に国を開放し、中国の外交的支配から抜け出した。
中国に対するヘッジは、商業的なものだけではない。
フィリピン、ベトナムを含む多くのアジア諸国は米国との軍事協力を拡大している。
日本はフィリピン政府に、中国と領有権を争う海域を警備するための巡視船を提供しており、同じことをするためベトナム政府と協議している。
韓国でさえ、中国の新たな防空圏に強く抗議した。
■フィリピン支援でソフトパワーの欠如を露呈
台風30号「ハイヤン」がフィリピンを襲った後の数日間では、中国のソフトパワーの欠如が目立った。
米国は空母ジョージ・ワシントンを派遣し、日本は1000人の自衛隊員と多額のお金を送り込んだ。
たった10万ドルという中国の当初の支援金は、ケチで狭量だと広く非難された。
中国経済が成長するに従い、常に近隣諸国が気に入るとは限らない形で中国の地域的足跡も大きくなるのは至極当然だと言えるかもしれない。
何しろ古くは1823年の「モンロー・ドクトリン」で、米国は中南米に対する欧州諸国の干渉を許さないと宣言している。
日本では、中国の行動は、安倍首相が日本が自らに課した集団的自衛の禁止を解除したり、いずれ平和憲法を捨てたりすることを容易にするかもしれない。
地域の指導者たちが安倍首相の国家主義的な心情を好きかどうかにかかわらず、
多くの人は首相がひるまないことを願うことだろう。
By David Pilling
© The Financial Times Limited 2013. All Rights Reserved. Please do not cut and
』
【*****新中華帝国の暴走*****】
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